使い方・知識

2026.09.18

多品種小ロットとは?「多品種少量生産」との違いと管理の最適化ポイント

多品種小ロットとは?「多品種少量生産」との違いと管理の最適化ポイント

多品種小ロットは、SKU数が多く、1品目あたりの出荷・保管数量が少ない状態を指します。似た言葉に「多品種少量生産」がありますが、こちらは製造工程側の概念であり、多品種小ロットはあくまで出荷・在庫管理側の課題として私たちは捉えています。

この記事では、「多品種小ロット」と「多品種少量生産」との違いをわかりやすく整理しつつ、出荷・在庫管理の現場でありがちな誤解、建材メーカー・医療関連メーカーなど業種ごとの違い、SKU管理や保管方式を見直すコツまでご紹介します。


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目次

多品種小ロットとは|出荷・在庫管理における定義と「多品種少量生産」との違い

まずは多品種小ロットの基本的な意味を確認したうえで、混同されやすい「多品種少量生産」との違いを整理します。


多品種小ロットとは?

多品種小ロットとは、1つの商品カテゴリの中で色・サイズ・仕様などの品目数(SKU数)が多く、かつ1品目あたりの出荷・保管数量が少ない状態を指します。例えば、同じボールペンでも色違いを別SKUとして管理する場合や、店名だけが異なる備品を個別管理する場合などが該当します。


この状態では、出荷指示・在庫確認・ピッキングのすべてがSKU単位で発生するため、品目数が少なく出荷量が多い商品と比べて、1件あたりの管理コストが相対的に高くなります。重要なのは、多品種小ロットが「何を作るか」ではなく「どう出荷し、どう在庫を持つか」という管理側の課題である点です。


物流管理の要となる「物流倉庫」が担う役割については以下の記事をご確認ください。


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「多品種少量生産」との違い|生産計画と保管・出荷管理

「多品種少量生産」は、製造工程で段取り替えを繰り返しながら少量ずつ生産する手法を指す言葉であり、生産計画・製造ラインに関わる手法の一つです。一方、多品種小ロットが扱うのは、すでにできあがった商品をどう保管し、どう出荷するかという領域です。


両者は隣接する概念ではありますが、対応すべき業務も検討すべき仕組みも異なります。この違いを整理すると、以下のようになります。


▼多品種小ロットと多品種少量生産の違い


多品種小ロット多品種少量生産

概要

総SKU数が多く、1度の在庫・出荷数が少ない

生産する種類が多く、各品目の生産数が少ない

主な領域

保管・出荷管理

製造・生産計画

課題の中心

SKU単位の保管・ピッキング精度

段取り替え・生産ラインの効率

検討する仕組み

棚番・品番管理、WMSなど

生産スケジューリング、設備配置など


まずは自社の課題が「多品種小ロット」と「多品種少量生産」のどちらの領域にあるのかを切り分けること必要です。



多品種小ロットの出荷・在庫管理で起こりやすい2つの誤解

多品種小ロットへの対応を検討する際、現場でよく見られる2つの誤解を整理します。


誤解1|多品種小ロットは「商品在庫だけの話」という誤解

多品種小ロットというと、通販商品やBtoB商品の在庫を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実際には社内備品や販促物の領域でも同様の傾向が強まっています。


例えば、これまでは画一的な内容のパンフレットを大量に印刷して配布する運用が主流でした。しかし、BtoBの情報収集ルートが多様化した結果、取引先のニーズに合わせた個別訴求が求められる場面が増えています。その結果、販促物も種類が増え、1つの販促物あたりの数量が減るという、多品種小ロットと同じ構造の課題を抱える企業が増えてきました。


誤解2|バーコード管理さえすれば対応できるという誤解

もう1つ多い誤解が「バーコード管理を導入すれば多品種小ロットに対応できる」という考え方です。実際には、商品の性質によって管理の実態は大きく異なります。


通販商品やBtoB商品のように継続的に出荷する商品は、バーコードによる大量出荷を前提とした仕組み化が進んでいるケースが多く見られます。

一方で、サンプル品や試供品は品目の入れ替わりが早く、バーコード管理が追いつかないまま、エクセルによるアナログな在庫管理が続いている現場も少なくありません。多品種小ロットへの対応を検討する際は、対象となる商品の性質を見極める視点が欠かせません。


バーコード管理をするには、商品に管理用のコードを設置する必要があります。「商品コード」については以下の記事をあわせてご確認ください。


商品コード(管理コード)とは?設定する際のポイントや商品番号・JANコードとの違いを紹介 


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多品種小ロットの出荷・在庫管理を最適化する2つのポイント

ここからは実際に管理を見直す際に押さえておきたい2つのポイントを紹介します。



ポイント1|棚番・品番管理とOCR検品でバーコードなしに対応する

バーコードが付与されていない商品でも、棚番・品番による個別管理とOCR検品を組み合わせることで、SKU単位での出荷・在庫管理は実現可能です。


建材業界では色違いのサンプルが多く出る一方、医療関連の製造業では医療施設に配布するサンプルの種類が多岐にわたるなど、業種によって多品種小ロットの中身は異なります。自社の業種固有の特徴を踏まえたうえで、管理方法を検討することが重要です。


ポイント2|出荷特性に合わせて保管方式・拠点を使い分ける

多品種小ロットの商品は、パレット単位での大量保管には適していません。棚やBOXなど、小分けで管理できる保管方式のほうが、SKU単位のピッキング作業と相性が良いです。


製品倉庫がパレット保管を前提に設計されている場合、その中で無理に運用回避を図るよりも、別倉庫や別拠点で多品種小ロット専用の保管体制を組む選択肢も検討する価値があります。



多品種小ロットの出荷・在庫管理を見直すために

多品種小ロットは、生産計画の話である「多品種少量生産」とは異なり、保管・出荷管理側で対応すべき課題です。「多品種小ロット」の傾向は商品だけでなく販促物にも広がりつつあり、商品の性質や業種によって適した管理方法も変わります。まずは自社の品目構成と保管方式を照らし合わせ、棚番・品番管理やOCR検品、保管拠点の見直しといった選択肢の中から、自社に合う対応方針を整理することから始めてみてください。



多品種小ロットの出荷・在庫管理でお悩みの方へ

私たち「TS-BASEシリーズ」では、「TS-BASE 受発注」と「TS-BASE 物流」の連携により、棚番・品番単位でのSKU管理やOCR検品を含めた多品種小ロットの出荷・在庫管理を支援しています。印刷物・グッズ・サンプル品など幅広い品目に対応してきた実績をもとに、自社に合った管理体制のご提案が可能です。

詳しいサービス内容は、資料をご確認ください。


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