TS-BASE 受発注

2023.06.09

受発注管理をエクセルで実施する方法・メリット・デメリットを詳しく紹介

受発注管理をエクセルで実施する方法・メリット・デメリットを詳しく紹介

目次

エクセルで受発注管理する方法を調べている方も多いと思います。エクセルに搭載されている関数やグラフ、ピボットテーブル、マクロなどの機能は、受発注管理にも役立つでしょう。ただし、ローカルで管理するため、共有時や、共同作業、属人化などに注意する必要があります。

本記事では、受発注管理をエクセルで実施する方法と役立つ関数、メリット・デメリットについて紹介していきます。

受発注管理をエクセルで実施する主な方法

エクセルには、受発注管理に役立つ機能が多くあります。そこで、受発注管理をエクセルで実施する主な方法について、以下4点を挙げて説明します。

  • 関数
  • グラフ
  • ピボットテーブル
  • マクロ

関数

1つ目の方法は関数です。関数とは、定型の計算を行うための数式のことです。

Excelの関数を利用することで、受発注管理を効率的に実施できます。たとえば、SUMAVERAGEなどの基本的な計算関数を使えば、注文数や在庫数の合計値の計算、平均受注数を求めることが可能です。

また、特定の条件を満たす行・セルに対して計算する関数も用意されています。COUNTIF関数を用いれば、「発送状態」が「未発送」の行数を数えることもできるでしょう。

上記関数をはじめ、Excelには受注管理に役立つ関数が多く用意されています。

グラフ

2つ目の方法はグラフです。Excelのグラフとは、セルに入力されたデータを、グラフ形式に変換して表示する機能のことです。

たとえば、折れ線グラフ機能を使って毎月の受注数や発注数を示せば、売上の推移・季節性などを簡単に確認できます。また、円グラフや棒グラフを用いることで、最も売れている商品やカテゴリを一目で確認することも可能です。

Excelのグラフ機能を使えば、入力されたデータを視覚的にもわかりやすく表現できます。

ピボットテーブル

3つ目の方法はピボットテーブルです。

ピボットテーブルは、Excelのセルに入力された大量のデータを基にして、さまざまな集計、分析ができる機能のことです。ピボットテーブルを使えば、集計がしやすいシートを作ることも可能です。

たとえば、商品別・月別など、複数の視点から集計し、最もよく売れている商品はどれか、発注が多い月はいつかなど把握できます。

ピボットテーブルを使えば、複雑なデータを短時間で整理するとともに、見た目にもわかりやすく表示できるでしょう。

マクロ

4つ目の方法はマクロです。

マクロとは、データ入力や整形・帳票作成などの作業を、自動化してくれる機能のことです。マクロを使うことによって、受発注管理作業の効率化を図ることが可能です。

受発注業務に定型的な作業がある場合、マクロを使ってそのプロセスを自動化できます。たとえば、決まった注文内容を自動的に入力する、などが挙げられます。

また、さまざまな形式・レイアウトで提供された、一定ではないデータをマクロを使用して変換することで、同じ形式に統一することも可能です。統一することで、データの分析も容易にできるでしょう。

受発注管理に役立つエクセル関数

受発注管理に役立つ主なエクセル関数について、以下4点を挙げて説明します。

  • VLOOKUP
  • ROUND
  • INDIRECT
  • WORKDAY

VLOOKUP

VLOOKUP とは、リストをあらかじめ用意することで、入力されたセルからリストを検索し、ヒットした情報を反映する機能のことです。

たとえば、商品マスタが挙げられます。商品コードを入力すればそれに紐づく商品名、単価、などを引っ張ってくることが可能です。そのため、注文書を書く時に、Excel上で一つひとつ全ての項目を入力する手間を削減してくれます。

受発注管理では、受発注書などの定型帳票を入力する際に VLOOKUP関数が役立ちます。

ROUND

ROUND とは、指定した小数点以下の桁数に基づいて、数値を丸める関数のことです。たとえば、「10.3」と入力したときに「10」と丸めることができます。

受発注管理では、商品の単位が小数点以下まで指定されている場合、合計金額を計算するときに丸めて表示するなど、便利に使えるでしょう。また、正確な金額を計算したいときにも ROUND 関数で小数点第二桁まで使って計算することも可能です。

ROUND 関数では、どのくらい丸めるべきか企業や取引先によって許容範囲が異なるため、状況を見ながら決定することが大切です。

INDIRECT

INDIRECT とは文字列で指定したセル番地の値を表示する機能です。たとえば、このセルには、他のシートから値を参照して入力できます。

受発注業務では、複数のシートで同じ商品を扱うときや、入力した日付を他のシートにも反映するなどで活用可能です。

WORKDAY

WORKDAYは、開始日から起算して、指定された稼動日数だけ、前または後の日付に対応する値を返す機能です。土日祝などの非稼働日を除いて計算できます。たとえば、今日の日付が4月3日、納期が4月28日、その間の土日祝日が6日あるときは「納期まであと19日です」と結果を返してくれます。

受発注管理でWORKDAY関数を使えば、納入期限日などの計算に役立つでしょう。

受発注管理をエクセルで行うメリット

受発注管理をエクセルで行うメリットを、以下4つの点から説明します。

  • 簡単に導入可能
  • カスタマイズ性の高さ
  • データ連携
  • コスト削減

簡単に導入可能

1つ目のメリットは簡単に導入可能なことです。

Excelは、業務PCのほとんどに導入されているソフトウェアです。ビジネスマンであれば一度は使ったことがある人がほとんどでしょう。そのため、操作に慣れている人も多く、簡単に利用開始しやすいソフトウェアといえます。

視覚的にわかりやすい表形式で入力することも、受発注管理に必要なデータを入力しやすいポイントの一つです。

カスタマイズ性の高さ

2つ目のメリットはカスタマイズ性の高さです。

Excelは、自由にセルの編集が可能なため、自社の好きなレイアウトで受発注管理に必要なデータを入力・管理できます。また、自分でどの関数を使うのか、マクロでどのような処理を実現するのかも自由に設定できます。

そのため、Excelを使えば受発注管理業務で自社のオリジナリティを発揮できるでしょう。

データ連携

3つ目のメリットは、データ連携です。

Excelは一般的にシステム間で共通フォーマットであるCSV形式のデータを取り込むことができます。また、Excel から CSV 形式にデータ出力することも可能です。共通フォーマットであるCSVを扱えることで、他システムとの連携も容易となるでしょう。

Excelは受発注管理で扱うデータ形式を生成できるため、他のシステムと連携してマーケティングに役立てるなど、データの活用幅を広げることも可能です。

コスト削減

4つ目のメリットは、コスト削減です。

Excelは多くの企業が導入しているソフトウェアのため、導入時にソフトウェア購入費用が発生しません。そのため、初期導入費用はほとんど発生せず、受発注管理専用のシステムを導入するよりも安価に導入できるでしょう。

受発注管理をエクセルで行うデメリット

受発注管理をエクセルで行うデメリットを、以下5点説明します。

  • リアルタイムな共有不可
  • 入力の手間発生
  • 共同作業が困難
  • 入力ミス発生
  • 属人化傾向

リアルタイムな共有不可

1つ目のデメリットは、リアルタイムな共有が不可であることです。

ExcelはPCにインストールされているローカル管理のソフトウェアのため、編集もPCローカル上になりがちです。そのため、クラウドサービスのように複数メンバー間でのリアルタイムに共有をしにくい傾向があります。

企業によってはローカルで編集したファイルを公開するために、上長承認などの手続きが必要になり、最新版への反映に時間を要することもあるでしょう。

Excelはクラウドサービスのようにリアルタイムに共有することが、基本的に難しいといえます。

入力の手間発生

2つ目のデメリットは、入力の手間が発生することです。

Excelは、社内の他システムのデータを自動的にExcel上に反映するといった自動処理は基本的にはできません。
他システムと連携するには、共通フォーマットである CSV に一度データを出力してから連携するなどの手間が必要です。

他システムのデータを手動で取り込んだり、一つひとつのセルに値を入力したりする必要もあるため、他の受発注管理システムに比べると入力の手間が煩わしい、と感じることもあるでしょう。

共同作業が困難

3つ目のデメリットは、共同作業が困難であることです。

Excelは、基本的にPCローカル管理となるため、リアルタイムに共有することが難しいことはもちろん、複数人が同時にファイルを編集することもできません。
複数人が更新したい場合は、ファイルサーバーなどに格納し、メンバー間で更新タイミングをずらす、誰がいつ更新したか管理する、などの対応が必要です。

ローカル管理になりがちなExcelは共同作業には適していないと言えるでしょう。

入力ミス発生

4つ目のデメリットは入力ミスの発生です。

エクセルはセルに直接データを打ち込むため、入力の手間が発生することはもちろん、入力ミスも発生しやすくなります。Excelの機能には、セルに入力する値を制限する入力規則設定もありますが、会社の決めたルールから外れてしまう可能性がある、間違った日付で注文日を設定してしまう可能性もあるでしょう。

入力ミスが発生すると、受発注書を一から作り直ししなければならない可能性が高く、入力時にはミスがないように徹底しなければなりません。

属人化傾向

5つ目のデメリットは、属人化傾向にあることです。

Excelは関数やマクロを使って作り込みが必要となるため、管理できる人が限られてしまいます。作った後メンテナンスできる人は1人しかいないこともあるため、属人化になりやすいと言えるでしょう。作った担当者が他の組織へと異動・退職・定年したとき、残されたExcelを管理できずに、悩む組織も多いです。

Excelはカスタマイズ性にも優れており、受発注管理にも適している機能が豊富にありますが、属人化は起きやすいです。

受発注管理を長く続けるならエクセル業務から見直しが大切

本記事では、受発注管理をExcelで実施する方法、役立つ関数、メリット・デメリットについて紹介しました。

Excelには受発注管理に役立つ機能があります。しかし、注文内容や配送先など、受発注業務に関するデータをエクセルシートに手動で入力することは、手間と不安を生むことにもつながります。

TS-BASE 受発注は、受発注管理におけるExcel管理の悩みを解決できます。注文サイトを利用すれば、システム画面から直接発注が可能です。また、在庫数・発注可能在庫数もリアルタイムに連携されているため、注文後の欠品発覚もなくなるでしょう。

Excelは入力ミスをしないように慎重な作業が必要ですが、TS-BASE 受発注を利用すれば、画面上の製品名や写真を見てクリックする、シンプルな動作へと置き換え、入力ミスを防ぐことも可能です。受発注管理を効率化したい方は、一度試してみてください。

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