雪印ビーンスターク株式会社

ECサイト運営は「時代に沿った購買行動」に応えるために必要な選択肢

ECサイト運営は「時代に沿った購買行動」に応えるために必要な選択肢
雪印ビーンスターク株式会社

雪印ビーンスターク株式会社
ウェルネス事業部 デジタルマーケティンググループ課長
田中健一さま

「赤ちゃんとお母さんをはじめ、家族の健康といきいきしたくらしをサポートします。」という理念のもと、高品質な関連商品の提供を行っている。同社公式通販サイトでは、小売店で提供しているお馴染みの商品にプラスしてオンラインだからこそできる企画や、お客さまのご要望にお応えする施策を実施している。

課題

お客さまへの選択肢の提示とスムーズな商品提供が課題だった。

・新たなお客さまとの接点作りと、それぞれの購買行動に合う提案の実行 

・「お試し品」など、既存流通では実現できない施策の実行・SKUが多い商品ラインナップに対応できる物流機能

結果

・発信の強化で新たなお客さまとの接点が増加。

・公式通販だからこそ実施できる企画の立案と実行。

・オンリーカスタマー向け施策で、特別感を演出して購買意欲を促進。

・流動的なニーズや施策に合わせた安定性の高い物流機能。

雪印ビーンスターク株式会社の公式通販サイトは、ECの立ち上げから物流まで対応するワンストップソリューション「TS-BASE 通販」を活用して運営されている。同社に、運営パートナー選定時に意識したポイントや、TS-BASE 通販を選んだ理由を伺った。そして、身近な小売店にある商品を、あえて公式通販として販売するのはなぜか。その理由や、効果を得た施策から見える、“売上だけが目的ではない通販サイトの活用意義”を、雪印ビーンスターク株式会社 田中健一氏と、TS-BASE 通販を提供する竹田印刷株式会社 岡本大将氏へ話を聞いた。

公式通販サイトは「ご要望にお応えする受け皿」

―貴社の商品は身近な小売店で購入可能ですが、“公式”という立ち位置でオンラインでの販売を開始した理由は何でしょうか。

田中:時流で変容する“お客さまのニーズ”にお応えする必要があったからです。一般小売を中心とした既存流通が中心の弊社では、消費者へ直接働きかける経験が少なく、十分な知見も有していませんでした。しかし、インターネットやスマートフォンの普及で変化する消費者の購買行動を考えると、新たな仕組みを構築する必要がありました。その一つが、オンライン上のニーズにお応えする“公式通販サイト”だったのです。

画像注釈:向かって左から「赤ちゃん用商品」「大人用商品」「口腔ケア商品」

田中:サイト内では、大きくわけて「赤ちゃん用」「大人用」の粉ミルクなどの商品、「口腔ケア商品」の三つの区分があります。これらの商品は、必要とする期間が限定している場合が多く、ある意味“真のリピーター”はおりません。だからこそ、必要なその瞬間のご要望にお応えする受け皿と、ご希望に対する選択肢を提供できるようにしたいという意図がございました。

岡本:常に新しいお客さまをお迎えできる「場」をご用意して、自然に来てもらえるよう間口を広げておく。消費者となるエンドユーザーの特性的にも、オンラインとの親和性が高かったと感じています。

田中:そうですね。竹田印刷さまとともに運営を開始したことで、さまざまな気付きが生まれ、施策や売上げに反映されたと思っています。実は、立ち上げは別の企業にお願いして運営を開始したのですが、ひとえに“通販”と言っても、さまざまな形態があって得意不得意があるのだと知り、パートナーを竹田印刷様へ変更した経緯があります。

パートナー選定のポイントは「求める質」と「得意なスタイル」

リプレイスの理由をお聞かせください。

雪印ビーンスターク株式会社 ウェルネス事業部 デジタルマーケティンググループ課長 田中健一氏

田中:「希望施策の実現性」がもっとも大きな理由です。商品を試して次の購買へつなげる施策や、お客さまの声をダイレクトに反映する工夫をしたいと思っておりましたが、初期のパートナー企業の元では実施が困難でした。

例えば、“顧客名簿を活用してプロモーションを展開し、ひとりのお客さまにいかに長くご利用いただくか”などの対応には長けていたと思います。しかし、弊社商材の特性に伴う施策や物流に当てはめると無理が生じてしまう。仕組や体制に対して、向いている通販のスタイルがあるんですよね。

岡本:通販にも“性質”がありますよね。リピート率の最大化やアウトバウンドを得意とするソリューションもあれば、SKU(*1)が少ない通販専用商材でひとりの顧客を大切に管理していくパターンもあると思います。そして、それに伴う物流も無論異なります。なので、自社が求める通販の性質を理解して、それに特化したソリューションや仕組みを取り入れていくことは非常に大切だと思いますね。

田中:その点、竹田印刷さまの一気通貫型のソリューションはとても信頼感がある。インターネット経由の多種多様なお客さまに対して、SKUが多い弊社の商材を丁寧にお客さまの手元へ届けて下さる。商材にマッチした通販の仕組みをご提供いただいています。

岡本:竹田印刷内で通販事業を行っている背景もあり、ナレッジやリソースが豊富です。物流のみなどのスポットご支援も行っておりますが、一貫したサービスをご提供できるのは強みだと思っています。

田中:弊社は、サイト構築・コールセンターなどを含む管理運用・集客・物流など全ての工程で支援をお願いしていますが、どの段階でも実際に運用する方との距離が近くて安心できます。こちらの要望も伝わりやすいですし、それに対するレスポンスも早くて具体的なので、施策の実現性が格段に上がりました。

(*1) Stock Keeping Unit(ストック キーピング ユニット)の略で商品管理の単位。例:色違いで二色展開されている商品の場合は「2SKU」となる。

お客さまの悩みに寄り添う施策が可能に

実際に行った施策をお聞かせください。

田中:力を入れ続けているのは「発信」です。公式通販サイト内の「お役立ち情報」を強化し、お母さんのお悩みに寄り添う情報を提供していきました。社内では“当たり前”で済まされる情報に大きな価値があると、竹田印刷さまのおかげで気付くことができました。


竹田印刷株式会社 関東事業部 営業1部 岡本大将氏

岡本:特に赤ちゃんのことは細かく調べているんですよね。そんなニーズに対して、社内にある豊富なナレッジが有効的だと思い、ディスカッションを行いながら推進していきました。そこで潜在的なお客さまとの接点を広げていくことが、公式通販サイトの認知拡大へとつながったと思います。加えて、初年度に行った「限定」施策もインパクトがあったと思います。

田中:そうですね。「この情報が届いた方限定で」という特別感のあるメッセージとともに、お試し限定品の情報をお届けする施策を行いました。

やはり、商品をご評価いただくためには、“使用してもらう”というプロセスは必須です。特に、弊社の商品は購入者と使用者が異なる商品が多く、購入者は「使用者にとって本当に適しているのか」という不安を抱きやすい。“購入した粉ミルクが、赤ちゃんの好みではない”などもよくある話です。だからこそ、“試す”は最もよい販売促進になるんですよね。

このニーズに対するご提案をいただいたのは、とても嬉しかった。そして、“お試し品”のような細かな注文に対応できる体制も、安心感を抱ける大きな要素だったと思っています。

倉庫の機動力が実施施策の幅を広げる

体制とは具体的にどのようなことでしょうか。

田中:ひとつひとつの注文に、細やかな対応をして下さいます。特に物流部分の柔軟さは、施策のバリエーションや軌道修正に大きなプラスになっていると思います

例えば、商品を組み合わせた“セット売り”の施策では、既存商品の組み合わせを複数作って販売し、反応を確かめて修正する工程を繰り返し行いました。SKUの多い弊社の商品は、ただでさえお手間をおかけしていると思いますが、ひとつひとつ丁寧にピッキングして配送を行ってくださる。セット内容の変更もスピーディーに対応していただけるので、意思決定から実行がスムーズでとても早いです。

岡本:竹田印刷はアウトソーシングではなく、自社倉庫での対応になるので意思疎通も取りやすいですし、柔軟性も高いと思います。

通信販売には、「トライアンドエラーを繰り返せる」という利点があります。お客さまの反応は、全てデータとして数値に表れるので、モニタリングをしながら改善や中止する選択を行えばいい。実店舗では難しいことが気軽にできるからこそ、フットワークよく対応できないとニーズに置き去りにされてしまうので。

田中:そうですね。今までは、商品化できないものや流通にハードルがあるものが数多くありました。これらの、“ニーズは理解していても実行できずにいたこと”は、自社の公式通販を持つことで、ハードルが取り除けるケースが多いと実感しています。デイリー売上で記録になっている施策も、お客さまの声から公式通販での販売を決定し、多くのご支持をいただく商品になりました。

そして、この商品を購入したお客さまが、インターネット上に口コミを投稿してくださいます。そして、それを見た新たなお客さまが興味をもち反応してくださる。このサイクルに対応できる仕組みとして、通販サイトはとても有用です。これからの時代、お客様のニーズとアクションにお応えする手段として、通信販売は無くてはならないと言っても過言ではないでしょう。

導入をご検討の方は
こちらから

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